2019年10月20日日曜日

Bern .1




陽子さん

昨日、美術館でbraqueをみました 
絵の色が大変美しく心に残りました
描かれていたのは宝石のような形とその色合い
印象はくすんでいるのに透明な石のようでした
キュビズムにはじめて出会った感覚です

braque思い出したのが
ベルン美術館を見た後のことです
石でできた建造物に良く似合う 大きなクレーや色鮮やかなモンドリアンを見たあとに
あれこれといつもように絵画について話していました。
旅も後半にさしかかり、絵について詳しくない私でも思った感想を素直に言えるようになっていました
でもなぜ 沢山の絵画の中でその絵が良いと思えるのか?
私の言葉に耳を傾けてくれるあなたに問いました
「当然だよ 本物の絵をあれだけみているのだから!」と軽快に返事がかえってきました
絵画をもう一度学び直そうとツアーに参加したあなたに対し
パリ滞在が1日でも多いツアーをと選んで参加した私には、思いもよらない返事がかえってきたのを覚えています
物量による経験値は間違いなく人を成長させることができることを実感した時でした
確かにクレーやモンドリアンの美しさは実物を見なければわからかったし
画家の苦悩や生涯、美しさへの追求、様々な感情を37日間も見てまわることは贅沢な時間でしたね

なるべく長いパリ滞在を選んだにもかかわらず、今ではほとんど思い出すことができません
パリの記憶は、花芯を買いに行ったこととあなたが好きだと言っていたルーブルの”青いカバ”くらいでしょうか

今日は音のしない雷がとてもきれいで、、、
雲が青い空にマーブリングしているように刻々と変わっていきます
Nyの空はどんなですか

なをみ